おこめナビ誕生物語
おこめナビ誕生物語
お米農家の長男に生まれるが、離農…
おこめナビ創業者(NPO法人TINA)の秋葉は、千葉・九十九里の稲作専業農家の長男に生まれる。 祖父母、父母、姉、秋葉の兄弟二人、よくある農家だ。
農薬や化学肥料漬けで大量生産・早期出荷を争う米農家。時はヤミ米時代。 田んぼには、いつの間にホタルが姿を消し、用水路にはヘドロが溜まり、生き物は少ない。
農業をしていた祖母父が亡くなり、父母はそんな農業の道に疑問を抱いていた。 父母は農業の生産を縮小し、農業体験が出来る宿泊施設をコンセプトに宿屋を開業した。 秋葉が6歳の時だった。
時は経ち、都内の大学へ。
農家の長男・長女だった父母は、自分たちは農業高校しか行かせてもらえなかった。そんな思いから、秋葉の大学進学を強く推してくれた。大学も4年生まではごく普通の大学生。
そんな彼に、最初のターニングポイントが!
就職内定先からの結論を急かされる彼は内定を断り、「社長の右腕になりたい!」と創業間もない畳8畳のITベンチャー(※1)に参画する。サラリーマンへの道を辞めた理由は「将来のことを考えたら、“間に合わない”と直感した」という。よくわからない。
時はITバブル後期。
名刺の渡し方すら知らない彼が、就活で初めて使ったパソコンしか知らない彼が、営業をしたことがない会社のITの営業マンに。もちろん売れるわけがない。
そんな彼に、第2のターニングポイントが!!
「上場IT企業(※2)の営業部長による営業講座」なるものがあり、即・申込み。営業講座を受講後すぐ、営業部長を呼び止め、学生の彼が愚痴のような相談をする。
すると営業部長は「ん〜、じゃぁ営業一緒にいってやるよ!」って、「え〜!??」 上場IT企業の営業部長が、同業者の学生の営業先に同行…。ありえません。 しかし、『営業とは何か!』営業部長から学んだことは、今の仕事の原点でもあるという。
大学を卒業する時、彼はITベンチャー内で「お米の通販サイト」の企画を立ち上げる。 ここには、「お米農家に生まれ」「営業を転職と感じ」「人との係わりの中で仕事をしたい」という彼の“熱い”想いがあった。
とはいうものも、農家のツテもない。彼にはITの実力もない。
田んぼのあぜ道でのテント暮らし
そんな彼は「農家へのヒヤリングだ!」と、田植え前線にのり、田んぼのあぜ道でのテント暮らしを始める。「一人では心細いだろう」と当時の社長も同行し、男2人でテント暮らし。
「東京から来たんですが、こんなことやりたいんです!お米売らせてもらえませんか?」 髭面の若者が語っている。誰がどう見ても怪しい。
テント暮らしで登録してくれた農家は3件。
「ビジネスモデルが素晴らしい!」と思った方は居ない。皆、怪しいと思ったに違いない。
そんな中でも登録してくれた3件の農家さんは、農家の息子くらいの若造が「農業をどうにかしたい!」という熱い想いと根気に負け、「お前にお米をやるよ!」という気持ちだったという。
「ダメだ…売れない…。」
そんな時、農家さんからかかってくる朝6時の「どうだ?」のモーニングコールに涙が出る。
秋葉がお金がなくて“おかず”が買えない時も、農家さんの“お米”が支えになった。
農家出荷価格が“購入価格”
届けたいのは“農家の想い”
バーチャルでの注文だからこそ、人間味のある商品を!
このコンセプトは、こんな秘話があったからこそ生まれたのだろう。
消費者の皆さんにも、ぜひ秋葉のような体験をして頂きたい。
そんな想いをカタチにしたのが、おこめナビのITプロジェクトです。